日本の闇を見てみよう『売春島「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ』

ドキュメンタリー・ルポ
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高木瑞穂氏の『売春島「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ』を読んだので紹介したいと思います。

三重県の的矢湾に浮かぶ小さな島「渡鹿野島』、通称「売春島」の成り立ちや、現在の様子を追ったルポです。

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三重県近郊の男なら誰でも一度は聞いたことがある島

私は愛知県に住んでいるのですが、三重県に「売春島」と呼ばれている島があることは、とうぜん知っていました。

20年ぐらい前にこの島の存在を聞いたのですが、やはりヤクザに売り飛ばされた女の子がいるとかの噂はありました。

当時はあまり興味がなかったので行くことはなかったのですが、今思えば賑わっているときに行ってみれば面白かったかもな、と思わないでもありません。

昔はこんな所が各地にあったみたい

今ではあまり考えられないかもしれませんが、当時は団体旅行が多かったため、性風俗が売りの観光地が各地にありました。

中部地方だと長野の上山田温泉や上諏訪温泉などが有名でしたし、愛知県の西浦温泉や南知多温泉などでもコンパニオン呼んで延長サービスなんて話もたくさん聞きました。

ただ、そんな中でもこの『売春島』はかなり特殊だったようです。

一般世界とは隔離された離島が、「女」とそれを求める「男」でひしめき合っていたのですから、ある意味島全体が『夢の国』だったのかもしれません。

小さな島の「光と闇」

渡鹿野島は、かつては帆船を風が吹くまで停留させておく「風待ち島』だったそうです。

そんな、田舎の離島がどの様に『売春島』へとなっていったのでしょう。

女の子を売ったヤクザや置屋の経営者など関係者のインタビューを元に、『売春島』の成り立ちから全盛期の様子、そして島が廃れていくまでをリアルに書いています。

元警察官の「芥川」が転落し、女帝と言われる「岡田雅子」と共に帝国を築き崩壊していく様は、まるで昼ドラのようです。

文庫版のあとがきには、単行本では書かれていなかった事件屋の「Y藤」のその後までも書かれています。

渡鹿野島の今

今、渡鹿野島は黒い歴史から脱却しようと、方向転換を図っているようですが、一度付いた『売春島』のイメージを払拭するのはおそらく無理なのではないでしょうか。

You Tubeでも最近の渡鹿野島の様子を見ることが出来ます。

動画を見る限り、メインストリートに建つホテルや、賑やかだったであろうスナックの多くが廃墟化しているみたいですね。

一部のホテルが頑張っているものの、すぐ近くに廃墟のホテルが残っている状態は厳しすぎるんじゃないでしょうか。

廃墟となったホテルを再建するにもいろいろ事情があるらしく、そこら辺の債権者と行政の軋轢みたいなところも本書では触れられています。

まとめ

なんと今でも、生き延びている置屋もあるようです。

おそらく『売春島』を体感できるのはあと数年で、あとはひっそりと滅んで行くのだと思います。

気になる人は本書を手にとって、渡鹿野島に行ってみてはいかがでしょうか?

名古屋からならおよそ2時間、案外近いですよ。

おしまい。

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